LA俳優のERUが伝授する!FBI流対人術 Part 1

ERU HARADA ロサンゼルスの俳優

筆者は以前にも触れましたが、2014年から日本人ではただ一人、FBIやLAPDの犯罪対策トレーニングにて犯人役として活動をしています。

ERU HARADA ロサンゼルスの俳優

筆者が特に一緒に活動しているのは交渉人チームで、立て篭ってしまった銃乱射犯などのテロリストをいかに説き伏せることが出来るかという心理学を研究しています。
アメリカ人はもともとコミュニケーションをとても大切にする国民で、セラピーやカウンセリングが非常に盛ん。

特に心身症を患っているわけではなくても、結婚生活や仕事の悩み、子育て、友人関係などを専門のセラピストに相談したりします。

筆者はあくまでも暴れる犯人として活動しているわけですが(笑)、

コミュニケーションのプロフェッショナルと共に訓練している過程で学んだあらゆる技術を、みなさんと二回に渡ってシェアしていきたいと思います!

日常生活にぜひ活用してみてくださいね。

1. I’m here to listen.

友人や家族、恋人が悩みを抱えている時、みなさんはどんな風に助けてあげられますか?

アメリカ人の多くが、”Do you want to talk about it?”とよく切り出します。

「私はカウンセラーでもないけれど、その問題について話し合ってみない?」というのがアメリカ式の優しさなのです。

日本では、泣いている人がいたら一人にしてあげるのが優しさだったりしますよね。

文化の違いはいろんなところで現れ、喧嘩になっても徹底的に話し合うことがアメリカでは礼儀だとされています。

無視をすることは最大の抵抗であり、格好の悪いPassive Aggressive (消極的な攻撃)だと多くの人が考えているんです。

言葉の壁に苦しむ場合でも、ぜひ誰かが困っていたら”I’m here to listen.”と言ってあげましょう!

力になれるか分からないけれど聞く耳は持っているよと言うだけで、本当の友達だと示すことが出来ますよ。

FBIの交渉プログラムでは犯人と会話する際の基本的なマニュアルがありますが、逮捕するぞ!という姿勢ではなく話を聞いてあげる、と寄り添うことを優先しています。

コミュニケーションのカギは、良いアドヴァイスをしてあげる前にとにかく聞いてあげること。

簡単なフレーズなので、ぜひみなさんも”I’m here to listen.”を使ってみましょう!

2.守れない約束はしない

筆者が無差別テロリスト犯を演じて訓練をしている最中に、交渉人の警官に「どうせ私を逮捕するんでしょ?」と怒鳴ったところ、「大丈夫、逮捕しないよ。」とその警官が返答したことがあります。

これは明らかな嘘であり、警戒した犯人は警官に心を開くことが出来なくなってしまうんです!

訓練を見守っていたリーダーのFBIエージェントは、「守れない約束はしない。嘘はつかない。」ということを徹底的にするようアドヴァイスしました。

日常生活においても、恋人やご家族に「絶対に怒らないから本当のことを言って。」と言ったりしませんか?

もし本当に怒らないのであればいいのですが、今度から「あなたを愛していて心配してるから、怒るのは当然。でも本当のことを話してくれれば落ち着くから。」と真剣に語りかけてみましょう!

難しいですが効果はあるはずですよ!

3.「私」を多用する

アメリカでは子どもを叱る時、漠然と「やめなさい!」と言うよりも「ママはそういうことをするあなたを見たくないわ。」「あなたはいつもいい子なのに、そんな癇癪を起こしたらママはとっても悲しい。」という言い方をすることがあります。

一般論でなく、より個人的な発言になり、子どもの心に残ると言われているのです。

「あなた」を多用してしまうと、「あなたって攻撃的ね。」「あなたって意地悪ね。」とあたかも一般論を述べているかのように聞こえてしまい、人格そのものを否定しているような雰囲気になってしまいます。

けれども「わたし」を多用すると、「私はそう言われると傷付くな。」「私こういう事をされると辛い。」と主観的で具体的になりますよね。

一般論ではなく主観的で具体的な意見は深く印象に残ります。

特に効果的なのは、自分の感情を言うと、より相手に気持ちが伝わりやすいと言われています。

例えば「あなたに○○と言われて私はとても悲しくなった。」「ああいうことをされると私はすっかり落ち込んでしまう。」といったフレーズです。

「私」を多用することで、相手を責めすぎず、やんわりと言いたいことを主張出来るんですね。

FBIでも、捜査官ではなく「私」という個人が「あなた(犯人)」を気にかけている、と個人的に語りかけることで人質を解放出来るよう促します。

そのため必ず捜査官や警官は、自分の名前を犯人に名乗ることにしているんですよ!

上手なコミュニケーションには練習が必要ですが、より良い人間関係を築き上げるためにはやってみる価値はありますよね?

まとめ

ここでご紹介したテクニックは、日本語でも使えますし、話を聞いてあげるという態度は決して高度な英語力を必要としません。

ロサンゼルスは特にあらゆる民族、文化が混ざり合っている街で、英語が苦手な人にも慣れていますので、話を聞いてあげようとしたり誠実に対応しようとする姿は、信頼度をアップさせ、絆を深めることができますよ!

友人が増えれば世界が広がり、もっと楽しい毎日が待っています。

次回も引き続きコミュニケーションのプロが駆使するテクニックをご紹介していきます。

何事も練習あるのみ。語学力アップだけでなく、より素晴らしい言葉の使い方で人生をもっと色鮮やかにしていきましょうね。

次回もどうぞお楽しみに!

ナビゲーター: Eru Harada